ポロ日記 無塩バターの空気圧
フォルクスワーゲン・ポロの空気圧を調整してもらっているの図。

「バターを買うの、忘れちゃった」と妻は言った。
春。引っ越しのシーズン。数年来、良いお友達付き合いをしていた家族が、実家のある関西へ帰ることになった。
こないだ、伊勢丹のアフタヌーンティーで、熱心に小物を探していた妻だったが、自分のためではなく、友人への贈り物を探していたのか。
今日は、彼らのために、クッキーを焼くのだといって、朝6時から洗濯や掃除をし始め、7時頃、キッチンに立つ。
小麦粉やら、アーモンドプードルやら、スイーツのための材料を量りはじめたとき、バターが無いことに気付いた。
妻が得意とするラングドシャア。バターが無いと始まらないのである。
「どうしよう…」と、ぼくを見る。
買って来てあげようか?と答えるのを待っている目。
「この時間、まだスーパー開いてないよ…」とぼくが言うと、
「そうだね…」としょんぼり。
そんな顔されたら、困っちゃう。コンビニにでも、行って来てあげるよ。でも、無塩バターって売ってるかなあ。まあ、見てくるわ。とポロを出す。
コンビニは近くにある。なのに、なぜポロを出動させるのか。"無塩"のやつを見つけるために、何件かの店を回ろうと思っているからだ。なんて優しい夫だと思う。我ながら。決して尻に引かれているとは表現してはならぬ。
ぼくん家の駐車場は立体式なので、ポロを出すまでに、機械を動かさせねばならない。スイッチを押し、クルマが地下からせり上がってくるまで、しばらく待つ。
まずファミマに行こう、そんで無かったら、ローソン、ま、サンクスまで回ってもいいな。つまんないお遣いかもしれぬが、ま、ポロに乗って走れるんだから、よしとしよう。
ポロのドアを開け、今、イグニションキーを突っ込んだ。その時、妻が玄関から叫んだ。
「ごめん!冷蔵庫をよく見たら、バター買い置きしてたのがあったから、行かなくてもいいよ」
えぇ〜っ?
男は、この状態になりながら、動かないままではいられない生き物である。腰をポロのシートに下ろし、エンジンをかける。
なんか哀れな感じのするポロ。と俺。
妻は、作業に取りかかるため、キッチンに戻った。ぼくは、取り合えず、車庫からクルマを出して、取り合えず、走りだす。どこへ行こうか。取り合えず、その辺、一回りしようか、取り合えず。
空いている道。スイスイ走る。朝からやっているスタンドの近くに来た。どうしようか。缶コーヒでも飲みながら、空気圧でも見てみるとしよう。取り合えず入る。
「すいませ〜ん、エア、測っても良いですかあ?」
「は〜い!承りますよ〜、何キロで?」
「じゃ、前2.2後ろ2.0でお願いしま〜すぅ」
「あ、お客様、ちゃんとご指定通り入ってますね〜」
「あ、本当に?よかった、どうもありがとう〜♪」
申し訳ない。本当に、ありがとうございます。
ついおととい、別のスタンドで、燃料を満タンにし、空気圧も調整したところだった。圧が変わっていないのは、分かっていたこと。でも、取り合えず、やってみちゃった。行くところも、することも、なくなっちゃったんだもん。ごめんね。お兄さん。
家に戻ると、クッキーの焼ける香ばしい匂いがした。
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コメント
いつも私の拙いウェブページに書き込み
ありがとうございます。
無塩バターと無鉛プレミアムというオチかと思いましたよ。
投稿者: まーとん | 2007年04月02日 21:28
まーとんさま
ブログは、以前より、読ませて頂いておりましたが、初めてコメントさせて頂きました。ご訪問とコメント、ありがとうございます。落ちの詰めが甘くて、すみません〜^^;
投稿者: P助 | 2007年04月02日 22:50